

もう入手は不可能???
このSIERRA DESIGNS SUMIT(シェラデザイン サミット)も前回ご紹介したMarmot Asylum(マーモット アサイラム)とほぼ同系のコンセプトでつくられていまます。
アサイラムの進化版がこのサミットだと位置づけてもよさそうです。
また現在では日本国内において入手困難なテントとなっています。
生産中止か輸入中止だかいきさつは不明ですが、オフィシャルサイトでもカタログでも見つけることができません。
マーモット アサイラムとは似て非なるもの
すべてのパーツをセットして設営が完了になった状態が写真(最上)のスタイルです。
おおすじでは前回のアサイラムと似てます。
違う箇所はいくつもありますが、大きな違いは
(左)写真はマーモットのアサイラムの内部で、(右)写真はシェラのサミットの内部です。写真だと少々わかりにくいのですが、アサイラムはフレームをベルクロテープで固定させるシステム。サミットはテントの幕体内部にフレームスリーブが縫い付けてあります。
だからサミットの方が積雪や強風であっても、よりテント全体がブレにくいのかも知れません
どちらもインナーフレーム方式なので、設営はタイヘンです。
設営方法はマーモット・アサイラムとほぼ同じ。
つぶれてる幕体のドアパネルを開けて、フレームを持ったまま上半身を幕体に潜り込ませマス。
オシリだけ幕体から出てるカッコウなんで、恥ずかしいのです。。。!
さらに、サミットはインナータイプでありながら、フレームスリーブ方式なので、スリーブがヨレちゃってると、もう最悪。。。
フレームをスリーブに通そうと幕体の中でモゾモゾすることになります。
オシリは外に出たカッコウのままで、なんだかエッチいグラビアスタイルになってしまいます
思わず、背後からの視線が気になってしまいます。。。
ホントにイヤ。。。
またフレームを所定の補強ポイントにセットするのも、女の子の腕力じゃなかなかハマりません。
『火事場のバカぢから』に似た『山場のバカぢから』を出さないと、
平均的な女性の体力ではフレーム受けのポイントにセットできないほどです。
ちなみに、私たちは歯を喰いしばって2人がかりじゃないとセットできません。
またアサイラムもサミットも日没後の設営は、人生の絶望とおんなじくらい困難です。
暗いなかで幕体内部にフレームをセットするのはホントに泣きたくなるほどです。
「ダメじゃん!!!」
ダメじゃん!!!はこれだけにとどまらないトコがミソで、出入りのドアパネルの上に庇があるのですが、庇のフレームをセットするのがまず絶望に近いほど硬いんです。
「詳細」につづく
(左)写真 フレームが長過ぎなのか、布地が短いんだか、パツンパツンで庇にフレームがしっかりセットできません。アメリカのテントはCADでカタガミを起こすことが多いので、実寸から割り出していない設計のものがあります。それで「縫いしろの誤差」「縫いしろのロス」などが計算外になっているので、こんなことになるんでしょう。。。
縫合によって少しだけ寸法にロスが出ると、このテントのようにパツンパツンになってしまいがちデス。
ホントあと数ミリの余裕があればきれいにセットできるのです。
CADの設計での欠点といったところでしょうか。
それに、庇のスリーブは合成皮革でテンションに対して補強効果をだしています。
コレがまた泣きドコロで、フレームがスルスル…と入ってくれません。
自転車のリムとブレーキに似た感じで、金属フレームとスリーブが大きな摩擦抵抗を出してしまっています。
キツいし、滑らないし、いい加減ムカついてきます
それが前だけではなくて、後ろにもおんなじよーな庇がある〜。。。
とにかくハマらないフレームを2人の力でムリヤリ入れるワケです。
さすがに、「こんなに引っ張っちゃっていいの?」って心配になったことがありまして、販売元の会社に電話でうかがいました。返答は、
「ガ〜ンガン引っ張って フレーム入れて下さい。頑丈なテントですから!」でした。
設営もこの辺りでになると、意味なく笑えてきちゃいます。
どうにかこうにか、庇のフレームをセットすると、ようやく先に希望のが見えてきます。
雨や雪が降ってなければ、これで、もう十分使えるからです。
庇がセットできるとキレイなシルエットになってきます。
それからもうひと頑張りして前室をセットします。出来上がりは下の写真。
通常のテントがつくり出す前室よりもワイドな前室ができるのがメリットです。
さきほど、マーモットアサイラムと大きな違いがふたつある!と書きました。1つはフレームスリーブの有無。もう1つは後部の出入り口の有無です。
上の写真にあるようにサミットには後部にも出入り口あるのです。
これで、なにかと息苦しい感じのするシングルウォールテントでも、なかなかの通気性が実現されています。![]()
また、後部ドアパネルの下両サイドには(中央)写真のようなベンチレーターが備わって、![]()
さらにドアパネルの上にも(右)写真のような大きなベンチレーターがあります。
山岳地帯や高地なら風があるため、換気能力はかなり大きくなります。
室内、両サイドの壁面には写真のようなラックがあるので、小物の収納に役立ち、フロアを有効に使うことができます。メガネやサングラスといった小物は特に潰したりするリスクもへりますので、たいへん重宝します。
設営が完了してしまいましたら、こっちのもの!
これほど「いたれりつくせり」のテントはないのでは?と思えるほど、快適な室内空間が実現します。
ざっとですが、室内の様子を書きとめてみましたが、国内最軽量タイプのシングルウォールと比べると、いろいろなところにアイデアが盛り込まれていて、ベンリというよりも楽しいテントという感じがします。
さて、そろそろまとめに入ります。
マーモット・アサイラムと比較して、このサミットが進化版だと書いた理由は2つありました。
これまでに書いた大きな2つの違いがデベロップされているからです。
その他、細かいところでは【前方ベンチレーションシステム】と【張り綱の支点】がチェックするべきポイントだと思えます。![]()
2つのテントの前室をご覧いただくと、マーモット・アサイラムは前室をセットするとベンチレーターが前室の中に隠れてしまいます。サミットは前室をセットしてもベンチレーターは機能するように造られており、常に換気ができるように設計されています。
ホント、細かい気配りが感じられるポイントです。
![]()
あと、張り綱の支点ですが、両方ともほぼ同じくらいの高さで設定されているのですが、サミットは2ヶ所設けて加重の分散を図っています。
アサイラムの構造上の補完を考えたような設計がうかがうことができます。
それだけ、設営時間もかかってしまうのですが・・・![]()
メインのキャノピー素材は、もろマーモットメンブレン!と同じものが採用されています。
内面のレイヤーの不織布もデュポン社の「ソンターラ」が使われてます。ですから防水透湿性能はアサイラムとほぼ同等と考えてよいでしょう。
アメリカのアウトドアメーカーって、アメリカだけあってM&Aをショッチュウ繰り返しているみたいでして、だからメーカーが違っていても生産ラインが一緒の時期ってけっこうあったりするらしい。
またデザイナーもマーモット社やノース・フェイス社やシェラデザイン社を渡り歩いていたりもするようです。
そんなカラミがあって、同じ素材が採用されたのかも知れません。(単なる憶測ですからネ。。。)
By K
(これは2006年2月にブログ「うぇぶきゃん援護シャゲキβ版」に執筆したものをインポートして加筆・訂正を行ったものです)



